営業職から出世の可能性も。自分の嗜好性に合わせたキャリア選択を。

「営業で採用されると出世できない」と思っている方もいるようで、入社してから死ぬまで営業をしなければいけないと大きな勘違いをされているようです。

確かに、入社以来営業一筋という方もいらっしゃいます。それは本人の嗜好性、ビジョンの問題であって、会社から押し付けられている訳ではありません。

金融商品というのは、非常に複雑なので、誰でも業績を上げれるというわけではありません。もちろん泥臭い仕事もあります。そういった仕事もこなしながらしっかりと業績を上げている人には、本人の希望にもよりますが、中央部署への異動というケースも多く見られます。

営業職は過酷なイメージがあるかもしれませんが、裾野が広いので、能力差が顕著に現れやすい職種なのです。いずれは企業の中枢で……と思っている方は、金融機関の営業職からキャリアを築いてみるのもいいかもしれません。

 

個人営業・法人営業それぞれの特徴は?

■個人営業

その名の通り、個人に対する営業を担当します。取り扱う金融商品の幅が広く、マルチに対応する能力が求められます。中小企業などの場合は、個人営業が担当することもあります。
具体的には、銀行の個人営業などがありますが、小口顧客から大口顧客まで担当範囲は幅広いです。住宅ローンの取り扱いや教育資金の相談、果ては遺言の管理にいたるまで、個人の人生に大きく関わる職種と言えます。

■法人営業

対企業向け、特に大企業向けを担当する営業です。融資や金融資産の管理など、扱う金額が大きいため、顧客だけでなく、社内での交渉なども数多く発生します。金融機関のフロントとしていかに営業利益を上げるか、個人営業同様、こちらもマルチタスクですが、スケジュール管理などプロジェクト運営能力が問われます。

未経験から営業職で成功するには

・目標達成意欲の高さを具体的に伝える

未経験で営業職に転職するには、面接で目標達成意欲の高さを示すことがポイントです。

企業が営業職に求めるのは、「自社に利益をもたらすこと=長期的に売上を上げ続けること」です。

よってこれまでの仕事でも、与えられた目標をなんとしてでも達成しようとしてきたことと、そのためにどのような努力をしてきたかを面接で伝えることが重要です。

その際は、自分の成果を数値化して示したり、困難を乗り越えるために改善したことや工夫したことをエピソードとして語るなど、できるだけ具体的に伝えることが大事です。

目標達成意欲の高さを示す根拠が具体的であるほど、面接官はその人が入社後に活躍する姿をイメージしやすくなります。

・「なぜ営業職に挑戦するのか」を明確にする

未経験転職の場合、面接官は「なぜキャリアチェンジしたいのか」を重視します。

単なる思いつきや軽い気持ちでの応募ではないことを示すには、転職理由を明確に答えて、面接官を納得させなくてはいけません。

まずは自分が転職で実現したいことを整理し、転職理由を質問された時に「営業職に応募するのは、今の仕事にはない◯◯が実現できるからです」と整合性のある説明ができるように準備することが大事です。

同時に「どうしても営業の仕事に挑戦したい」という熱意が伝わる話し方も練習するといいでしょう。

・応募企業が求めるスキルや経験をアピールする

前職でどれほど素晴らしい実績を上げたとしても、応募する企業が求める能力と今まで培ったスキルや経験が合っていなければ、「この人は自社にマッチしない」と判断されてしまいます。

よって転職の成功確率を高めるには、企業が求めるスキルを把握し、それに沿うように自己PRができると良いでしょう。

営業が未経験でも、これまでの経験やスキルの中に活かせるものがあるはずです。そのためには、応募企業の求める人物像やスキルを理解することと、キャリアを棚卸しして自分の強みや特性を把握することが不可欠です。

過去の仕事や業務を振り返り、自分の得意なことや成功したことなどを洗い出して、そこで得た経験やスキルを転職後にどう活かせるかを面接で伝えれば説得力が生まれます。

まとめ

営業職は業務の幅が広く、ビジネスに必要なスキルや経験を積める仕事です。

多くは成果主義の環境でハイプレッシャー下の業務となりますが、さまざまな経験、汎用性の高いスキル、高い水準の給与など、得られるものが非常に多い職種です。

未経験からでも挑戦しやすい職種にもなっておりますので、興味のある方はぜひ営業職にチャレンジしてみてください。